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2017年2月10日

琵琶湖のワカサギ調査

IMG_0361厳寒のこの時期に接岸。

産卵状況を調べるべく琵琶湖へ。

◎リポート:かもめ(調査日 2017年2月8日)

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琵琶湖でワカサギが急激に繁殖したのは20年ほど前からと言われています。

琵琶湖漁業魚種別漁獲量の統計には、平成8年からワカサギの漁獲量が記録されています。

7年前(2010年)に堀切漁港から漁船をチャーターしてワカサギ釣りをしたことがあるのですが、このときに地元の漁師さんから「ワカサギはかなり以前からいたよ」と聞きました。

ワカサギ漁ではなく、アユのエリ網などに交じって獲れていたそうです。

そして平成8年以降、その漁獲量に波はあるものの、アユに次ぐ漁獲量になるほどワカサギは獲れ続けています。

ピークの平成16年には513トンもの水揚げがありました。

琵琶湖のワカサギは外来種ですが、しっかりと今の琵琶湖の生態系に組み込まれているように思われます(素人の目から見てですが)。

 

<<< 琵琶湖漁業 魚種別漁獲量(昭和29年~平成27年) >>>



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▲2010年2月、琵琶湖の漁師さんにいただいたワカサギ。堀切漁港は海のような雰囲気。




■ 将来的に琵琶湖産ワカサギ資源を活用したい

この2年ほど、採卵用ワカサギの不漁が続いています。

昨年の春には予定していた数の卵を入手できなかった漁協も多く、中には放流ゼロの釣り場もありました。

東日本では卵不足のリスクを軽減するために、自湖産ワカサギ(釣り場から採捕した個体)から採卵して増殖に取り組む釣り場が増えてきました。

ただ、関西では自湖産による増殖はまだテスト段階。軌道に乗せている釣り場はありません。

だから採卵用ワカサギの不漁は資源量のキープに響きます。

そこで琵琶湖産ワカサギに着目しているのですが、実際には大きな障壁がいくつもあります。

採卵用のワカサギを獲っている漁師が皆無であることや、採卵のノウハウを持っている人がいないこと、冷水病のリスク回避などの問題もあります。

ただ、琵琶湖にははかり知れないワカサギ資源があり、とても魅力的です。

琵琶湖の生物多様性とその生産力は恐るべしです。

今回は気になるワカサギの産卵状況を調べるべく、湖西~湖北にかけての湖岸を歩いてきました。



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■ 人気が高い琵琶湖のワカサギ掬い

「調査」といえば聞こえはいいですが・・・、大人の夜の水遊びです。しかも真冬。(笑)

ワカサギは日没後に流れ込む河川に溯上して産卵します。

河口付近でタモ網を持って待ち伏せて救うのが一般的です。

投網を打っている人もいれば、ミニチュア定置網を作っている人もいました。


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大きな河川では魚を見つけにくく、魚が自由に泳げるスペースがない小さな流れ込みが掬いやすいみたいですね。

私は今回が初挑戦。心細いので生き物の生態にとても詳しいヒューマンフィッシングカレッジOBの池永幹太さん(カンちゃん)に手伝ってもらいました。

大阪を昼前に出てまずは和邇川からマキノまでの広範囲の流れ込みをチェック。

日中は誰もいませんが、夕方になると少しずつ人が増えてきました。

知る人ぞ知るワカサギ掬い。思いのほか人気でした。

地元の方の他、京都ナンバーの車が多かったですね。

シークレットな遊びかなと思っていたけれど、先輩方はとてもオープンで、ポイントなどを親切に教えてくれました。

「大阪から来た」というと笑われましたけどね。

今回は2人で3匹しか掬えませんでしたが、どのような場所にワカサギが産卵のために溯上するのか、どのようにして獲るのかを見学できました。

昨年は豊漁の年で今年は平年並みか少し悪いかな、という感じだそうです。

日没から3時間ほど、ワカサギの産卵現場を観察できました。


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■ 狙って釣るのが難しい琵琶湖のワカサギfile_20100227T193719234

「琵琶湖のワカサギを新たな釣り物にできないものか」

と琵琶湖でマリーナを経営するビワコマリンの寺田社長や、本山博之さんたちが7~8年前にかなり力を入れて調査しました。

でも、漁師は大漁でも、釣りだとなかなか結果が出ませんでした。

多くて数十匹で、その翌日はボーズ・・・の繰り返し。

私も2度、琵琶湖へ試釣りに出かけましたが、2日とも完全オデコでした。

琵琶湖が広すぎるのか、魚を追うのが難しいように思えたし、エサが豊富すぎてサシなどに反応しないということも考えられるでしょう。

そのときのレポートが残っているので、リンクしておきます。

高校生の土屋直人君が登場しますよ。(笑)


<<< 琵琶湖ワカサギ釣りリポート 2010年2月 >>>

<<< 琵琶湖ワカサギ釣りリポート 2010年10月 >>>



img_20100227T193653531<P.S> 

琵琶湖のワカサギはその資源量、そして魚体のクオリティなど魅力がいっぱいです。

この降って湧いたような天の恵みを何とか活用したいですよね。

あ~、滋賀県に引越ししたくなってきたぞ。(かもめ)



2017年2月10日 16:15