日本ヘラブナクラブ

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2016年4月22日

内水面漁業は、こうあるべき。

pic01_02釣り人の誘致に取り組む

和歌山県漁連の情熱。

 

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4月20日、和歌山県内水面漁業協同組合連合会へ行ってきました。

和歌山といえば海釣りのイメージが強いと思いますが、関西きっての『鮎の王国』です。

そして県内水面漁連では、河川漁業の生き残りをかけ、漁場整備はもちろんのこと、釣り人を育てるための画期的な事業を展開されています。

内水面の遊漁(釣り)に限れば、和歌山県は関西をリードするサービス先進国といえるでしょう。

2年ほど前、釣り雑誌社の方から同漁連に小峠利勝さんというとても熱い人がいるとお聞きしました。

今年のフィッシングショー大阪の会場にて開催された日釣振主催の『安田陽一教授の講演会(効果的な魚道の提案)』に小峠さんが来られると聞き、知人を通して紹介していただきました。

和歌山県の内水面漁業といえばアユが主体でアマゴが少し・・・、といった感じです。

ヘラブナやワカサギに関しては第5種共同漁業権免許(淡水の漁業権)を取得している漁協はありませんが、参考になる部分が多々あると思い、訪問させていただきました。




■和歌山県漁連の釣り人誘致事業

内水面漁業は釣り人口の減少と、釣り場環境の荒廃で厳しい環境に直面しています。

全国の内水面漁協の約50%が赤字経営だといわれています。

東日本では釣りを観光資源としてとらえた『観光漁業』が浸透し、地元が一体となって釣りを盛り上げようとしている地域は少なくありません。

内水面漁業は完全に『東高西低』なので、西日本の漁協はさらに運営が厳しいと言えるでしょう。

魚を放流するだけで釣り人が来てくれる時代は終わったと言っても過言ではありません。

それはアユやアマゴ、ヘラブナでも同じです。

そのことにいち早く気づき、アクションを起こしたのが和歌山県内水面漁連なのです。

実際にどんな取り組みをしているのかを簡単に紹介しましょう。



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<1> 『わかやま友釣り塾』の開催

これから友釣りを始めたいという方を対象とした釣り教室です。

インストラクターにアユ釣り名人を迎え、4日間でみっちり学べるコースです。

 


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<2> 『AYU 友 U30』キャンペーン

昨年から始まった30歳以下の遊漁料を無料にするキャンペーンです(7~8月限定)。

昨年は236名から『U30』の申請があり、その70%が友釣りを始めて1年以内の方でした。

新しい友釣りファンを呼び込むために今シーズンも実施されます。



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<3> アユ竿 0円 レンタルサービス

友釣り入門者・初心者を対象に、釣具(アユ竿、引舟、玉網、ベルトの4点セット)を無料で貸し出しするサービスです。

貸出し場所は県内の協力オトリ店(ホームページにリストあり)。

※使用中に竿を破損しても修理代は必要ありません。



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<4> ルアー & フライマンを対象とした特別区の設置

写真は貴志川の鮎ルアー特別区の開設を案内するポスターです。

釣り人全体の中でルアーフィッシングファンが増加したため、今後は渓流のキャッチ&リリースエリアの開設に取り組んでいくそうです。

 




<5> 釣り場情報を発信

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『鮎の国わかやま 入れ掛かり総合案内所』というのが和歌山県内水面漁連のホームページです。

このバナーをクリックしていただければ、いかに漁連が頑張っているかが分かります。

イベントやサービス、釣り場の案内だけでなく、新鮮なフィールド情報も満載!

和歌山へアユ釣りへ出かける人にとって、最も頼りになる情報源です。

さらに、つり人社から漁連全面バックアップのガイドブックが発行されました。

恐るべし、情報発信力。FBも見逃せません!


<<<鮎の国わかやま 入れ掛かり総合案内所>>>



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<6> アユの養殖(年間200万~250万匹)!

県内でもアユの養魚施設を所有する漁協は限られています。

少しでも漁協へ安く、良質の魚を提供できるようにと、漁連として年間15~20t.(200万~250万匹)ものアユを出荷しています。

養殖は生き物が相手の事業なので、期間中はほぼ休みが取れないそうです。

内水面漁連の事務所は、紀ノ川と貴志川の合流地点にある『和歌山県水産試験場』内にあります。

広大な敷地の研究施設内にあるのも和歌山県内水面漁連の強みです。



■和歌山県漁連の実働部隊はたったの2人!

今回、和歌山県漁連を訪問して最も知りたかったのは、何人ぐらいの専属スタッフで運営されているのかな、ということでした。

他府県の漁連と比べてあまりにもアクティブな活動をされているので、きっと5~6人ぐらいで回しているのかなと予想していました。

しかし、実働スタッフは2人と聞いてビックリ。

業務主任の小峠利勝さんと、総務担当の佐古 充さんだけなんです。

以前はもっと多くのスタッフがいたそうですが、さすがに2人ではほとんど休みがとれないほどの激務だそうです。

小峠さんはまだまだやりたいこといっぱいあるそうで、パンクしてしまう前にスタッフを入れたいとのことでした。

私があと30歳若かったら、その場で座り込んで「雇ってくれ~!」と言ったかもしれません。(笑)

自分自身、漁協のサポートや釣り場環境整備などのボランティア活動に取り組んいるのも、やはり釣りはフィールドが一番だと思っているからです。

だから一人の釣り好きとして、和歌山県漁連の仕事にとても魅力を感じます。

今回、ここまで釣り人にサービスを提供し、釣りのことを真剣に考えている漁業関係者いることを知り、感動の1日でした。(事務局K)



2016年4月22日 15:30